どうもさくです。

「レモン市場」という単語をご存じでしょうか?経済学的には良く知られた概念でして、情報の非対称性によって、市場が機能しないことがあるという問題点を指摘するものです。

「レモン市場」とは1970年にジョージ・アカロフ氏が発表した論文により、情報の非対称性問題として紹介された例です。ちなみに、アカロフ氏は、ノーベル経済学賞をとっており、奥様は現財務長官のジャネットイエレン氏でもあります。

レモン市場って

レモン市場とは、簡単に言えば、不良品のことです。そして、中古車で不良品(運転してしばらくするまで不良品かどうかわからない)が存在すると、本来の良品が中古車市場に出回らなくなる現象が起こります。

理由は、情報の非対称性。つまり、中古車ディーラーは車が不良品かどうかを知っているので、不良品を高く売ろうとします。一方で、その情報を知らない顧客は、良品すらも、不良品である可能性を考慮して安く買おうとします。すると、良品にとっては安すぎる価格が市場価格になってしまい、不良品のみが出回るようになってしまうという原理です。

この情報の非対称性を解消する手段として、「シグナリング」という手法が考えられます。例えば、第三者による品質保証制度などが考えられるでしょう。

親切心や好意はレモン市場

親切心や好意というのも、レモン市場の特性をもっていると考えられます。

例えば、田舎の家で親切心から屋根の雨漏り診断をしてくれる人がいた場合、警戒をするべきです。海外で、親切に話しかけてくる外国人には、ついていかない方が良いでしょう。優しい言葉で言い寄ってくる男性や、年上のおっさんにbarで話しかけてくる魅力的な女性にも警戒するべきです。

好意というものは、時として、裏にある意図や悪意を隠すための口実として使われることがあり、それを、事前に「真の親切」なのか、「嘘の親切」なのかを見極めることが不可能な状態です。

このため、一般的に、多くの人は親切な人や一方的な好意に対して警戒感を持つことになります。そして、こうした警戒心を向けられた「真の親切者」は、真に親切であるがために、引いてしまうという特性を持っています。このため、親切「市場」には、「嘘の親切」しか残りにくくなります。

シグナリングが重要

特に、男女の好意の場合、女性側に相手の好意の真偽を見極めるインセンティブが発生することになります。男性側が女性側の好意の裏を疑う例はあまりないでしょう。

このため、男性側は何らかの「真の好意」のシグナリングを送らなければなりません。それが、プレゼントであったり、デート代であったりしたのでしょう。ですから、経済的な理由ではなく、シグナリングという意味であったならば、こうした男女間のデートにおける経済的な不均衡はなくならないかもしれません。

しかし、こうしたプレゼントやデート代などは、シグナリングとして有効とは言えないでしょう。というのも、仮に悪意があったとしても、こうしたプレゼントなどを贈ることにインセンティブがあった場合であれば、男性は躊躇なく贈ることになるからです。

やはり、シグナリングには品質保証制度が有効だとさくは思います。つまり、両親の紹介や、共通の友人、会社の上司など、ある種の客観的な第3者を間に挟むことが重要になります。こうすれば、ある程度人間関係によるモニタリングが効くので、相手がどのような真意を持っているか見極めやすくなるでしょう。

まとめ

親切心や好意というのは、レモン市場のような仕組みが働くため、単純な親切心は時として警戒されてしまうことがあります。このため、親切心と好意はシグナリングとセットに行う必要があり、シグナリングを含めてこその好意なのだと理解すべきです。日本では、無償の親切心や、見返りを求めない好意に対して、賞賛する傾向があると思います。ただ、こうした好意は、時として、相手にとっては警戒すべき迷惑な好意にもつながります。

さくとしては、親切心が純粋に機能しにくい状況が世の中を難しくしていると考えています。普通、弱っている人に近づくのは、宗教関係者や詐欺など悪意を持った人である可能性が高いです。しかし、一方で本当に親切な人がいることも確かで、むしろ、普通に親切な人の方が世の中多いのかもしれません。

しかし、こうした親切心は、一部の悪意な人がいるだけで、親切「市場」を壊してしまう力を持っています。なんとかして、情報の非対称性を乗り越える方法を考えたいものです。

ではでは


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